SMARTで英語学習の目標を設定する - 中高生の方々へ
4月は進学や進級などで環境が変わり、あらたな気持ちで新しいことにチャレンジするのに最適な時期です。
これは英語学習についても同じことが言えます。
英語力を漠然とつけたいと考えている皆さんは、この機会に自分の学習方法やゴールについてもう一度振り返り、見直してみましょう。
私たちの長年の経験から、英語学習における成功への道にとって最も大事なことは、自己の現在位置を理解し、目指すべき明確な目標を設定することだと言えます。
目標が決定すれば、その達成に向けた学習プランを効率的に立案できます。
以下では、英語力向上のための目標設定と学習方法について、さらに詳細に説明します。
目次
目標設定の重要性
英語学習の目標は、英検®合格、日々のテストでの高得点、大学入試での高得点など、個々に異なります。
いつまでにどんな力をつけるのかという具体的な目標を持つことで、モチベーションを保ちやすくなり、学習計画を立てやすくなります。
目標を設定する際は、まず過去問などを解いて自分の現在の英語力がゴールから見た場合どのレベルなのか、何が強みで何が弱いのかなど現状把握を行なう事が大切です。
たとえ現時点では遠い目標にように感じられても、一歩一歩地道に取り組むことで自分の学習成果を確認し、正しいやり方で取り組めば、確実に英語力は伸張します。
SMART原則とは?
では、学習計画はどのように立てたらよいのでしょうか。
その場合、「SMART原則」という原則に従い学習計画をたてると良いでしょう。
SMART原則とは、目標設定において効果的な方法の一つで、
具体的 - Specific
測定可能 - Measurable
達成可能 - Achievable
関連性 - Relevant
時間的制約 - Time-bound
の各項目の頭文字を取ったもので、ビジネスにおいて目標設定をする際によく使われるコンセプトです。
この原則に従って英語学習の目標を設定することで、効率的に成果を上げることができます。
ここでは、SMART原則を英検®2級をとるための具体例で見てみましょう。
英検®2級合格を目指すためのSMART原則に基づいた学習計画
まず、学習分野を語彙、長文理解、リスニング、ライティングの4つにわけて考えます。
語彙(Vocabulary)
- 具体的:英検®2級に必要な語彙1500語をマスターする。
- 測定可能:毎週100語ずつ新しい単語を学び、週末にテストを行う。
- 達成可能:毎日約15語を学習することで、10週間で目標達成。
- 関連性:英検®2級で出題される単語リストや教材を使用。具体的には英検®の過去問や予想問題集など
- 時間的制約:次の英検®2級試験日までに、1500語を完全に覚える。
長文読解(Reading Comprehension)
- 具体的:毎週2つの英検®2級レベルの長文を読解し、要点をまとめる。
- 測定可能:読んだ後、各長文について5問の問題を解き、4問以上正解を目指す。
- 達成可能:週末に集中して長文読解の練習を行う。
- 関連性:過去の英検®2級試験の長文問題や類似の教材を使用。
- 時間的制約:次の試験日までに、合計で最低24の長文を読解する。
リスニング(Listening)
- 具体的:英検®2級のリスニング問題集を使って、毎週5セクションを聞く。
- 測定可能:各セクション後の問題に対して、80%の正解率を目標にする。
- 達成可能:リスニング練習を毎日の通学時間に取り入れる。
- 関連性:英検®2級のリスニング対策として、過去問や専用の教材を使用。
- 時間的制約:試験の1ヶ月前までに全てのセクションを網羅する。
ライティング(Writing)
- 具体的:英検®2級のライティング対策として、毎週1つの英文エッセイを書く。
- 測定可能:書いたエッセイを英語教師や信頼できる人に添削してもらい、フィードバックを受ける。
- 達成可能:週に一度、ライティングの時間を確保する。
- 関連性:英検®2級のライティングセクションで求められるエッセイの形式を練習する。
- 時間的制約:次の英検®2級試験までに、少なくとも10回のエッセイ練習を完了する。
スピーキング(Speaking)
- 具体的:英検®2級のスピーキング試験で使える表現を50フレーズ覚える。特に状況描写や社会的な事象についてのセットフレーズなど。
- 測定可能:毎週、新しいフレーズを10個学び、自己紹介や意見表明などの練習をする。
- 達成可能:毎日の英会話練習の中で新しいフレーズを使う。
- 関連性:英検®2級のスピーキング試験で高得点を取るために必要なフレーズを中心に学習。
- 時間的制約:試験の2週間前までに全てのフレーズをマスターする。
これらの学習計画は、英検®2級合格を目指す場合の効率的かつ効果的に学習を進めるためのSMART原則となります。
しかし、大事なのはまず各自の学習スタイルやスケジュールに合わせて自分自信のSMART計画を作成することです。
最初は、試行錯誤を繰り返しながら調整することになりますが、無理のない自分だけの計画をたてることが大事です。
大学入試を見据えた英語力の向上
次に、大学入試に向けた英語学習を、高校1年生から3年生までの段階ごとにSMART原則に基づいて計画することで、目標達成に向けた明確な道筋を立ててみましょう。
以下に、各学年ごとの具体的な計画を示します。
高校1年生:基礎力の構築
- 具体的:基本的な英文法のルールを完全に理解し、基礎的な語彙2000語を習得する。例えばターゲット1900などを一通り終える目標をたてる。
- 測定可能:毎月の文法テストと語彙テストを実施し、進捗をチェックする。
- 達成可能:毎日の学習スケジュールに文法練習と語彙学習を組み込む。
- 関連性:大学入試で求められる英語力の基礎を固める。
- 時間的制約:1年の終わりまでに基本文法と2000語の語彙をマスターする。
高校2年生:応用力の強化と試験技術の習得
- 具体的:長文読解のスキルを向上させ、リスニングとスピーキングの練習を積む。
- 測定可能:毎月、長文読解の練習問題とリスニングテストを行い、スピーキングはグループディスカッションやプレゼンテーションで実践する。
- 達成可能:週に数回、特定の時間を長文読解とリスニングの練習に割り当て、月に1回はスピーキングの機会を設ける。
- 関連性:大学入試で求められる読解力、聞き取り能力、そして口頭での表現力を養う。
- 時間的制約:2年生の終わりまでに、長文読解での理解速度を上げ、リスニングで75%以上の正解率を達成し、スピーキングで自信を持って意見を述べられるようになる。
高校3年生:実戦対策と総仕上げ
- 具体的:大学入試の過去問を解析し、出題傾向に合わせた対策を練る。
- 測定可能:過去問演習を通じて、各セクション(読解、リスニング、ライティング)での得点を記録し、目標得点に近づけるように努力する。
- 達成可能:毎週、過去問の演習を行い、弱点を特定して集中的に改善策を実施する。
- 関連性:志望大学の入試形式に特化した学習を行い、合格に必要なスキルを磨く。
- 時間的制約:入試までの残り期間を具体的なマイルストーンに分け、各段階での目標達成を目指す。
このように、高校生活を通じて段階的に英語力を向上させ、大学入試に最適な準備をすることが重要です。
特に、高校1年次は中学との英語学習とのギャップに驚く人も多いかもしれません。
覚える語彙数や文法項目などが一気に増え、どこから手をつけたらよいか分からずに、英語が苦手になったり英語学習を諦める人が多くなります。
そうならないためにも、高校生の皆さんは、学校の英語の授業では予習も大切ですが、復習をしっかりと行い、定期考査では70%は最低でもとれるように英語力をキープすることが、次のステップにつながります。
各学年での目標をSMART原則に基づいて設定し、計画的に学習を進めていきましょう。
一人での学習が難しいと感じる人はペースメーカーとなるプロの指導者に相談することもできます。
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